【無個性な日本人への一撃】シュガーソングとビターステップの歌詞の意味を解釈・考察

2018年6月28日

今回は友人が「ユニゾンの曲って歌詞の意味が全然分からないんだよなー」とカラオケに一緒に行った時に口にしていたので、「いやいや、あれだけ頭の良い田淵さんが意味もなく歌詞に言葉を並べる訳がないでしょ!」と思い、ふと解釈してみました。

一見すると分かりづらいかもしれませんが、実はこの曲は非常に明確なメッセージを誰もが過ごしている日常生活をモチーフに打ち出し続けているんですよね。

そこで、「そのメッセージが分からない!」という人のためにこの曲の歌詞を徹底的に解釈していきます!


シュガーソングとビターステップ [ UNISON SQUARE GARDEN ]

 

 シュガーソングとビターステップの歌詞の意味を解釈・考察

シュガーソングとビターステップの歌詞に出てくる言葉で難しいものはそこまで実は多くありません。Aメロに出てくる難しそうな日本語も分解して考えればなんてことはないです。

(どちらかというと、あえてそういう風に分かりづらくさせているところに田淵さんなりの美学があるのですが…)

そして、何よりもこの曲は彼がインタビューで口にしているように「人生、酸いも甘いもある」ということを表現していて、曲全体を見るとこの曲のメッセージの本質は「やりたいことをやらずに無個性な人生を生きてしまっている人に対して、本当にそれでいいんだっけ?という投げかけ」だということが分かります。

それでは、上記を踏まえた上で歌詞を解釈していきましょう!

 

シュガーソングとビターステップ_1番Aメロ前半歌詞の意味・解釈

超天変地異みたいな狂騒にも慣れて

こんな日常を平和と見間違う

rambling coaster揺さぶられながら

見失えないものは何だ?

(出典: シュガーソングとビターステップ 作詞:田淵智也 作曲:田淵智也)

毎日のバタバタとした忙しない日常も、慣れてしまえばなんてことのない日常へといつの間にかなってしまっている現代人にとって、その忙しさの中でも見失っていけない自分にとって大切なことは何か?ということをこのAメロでは問いています。

Ramblingは「漫然とした」という英単語なので、そうした味気ない同じような毎日を過ごすことをジェットコースターに乗ることとかけて表現していることが分かります。

 

シュガーソングとビターステップ_1番Aメロ後半歌詞の意味・解釈

平等性原理主義の概念に飲まれて

心までがまるでエトセトラ

大嫌い 大好き ちゃんと喋らなきゃ

人形とさして変わらないし

(出典: シュガーソングとビターステップ 作詞:田淵智也 作曲:田淵智也)

平等性原理主義とは「全員が平等でなければならず、誰もかれもが同じことをすることを強いる思想」のことで、もっと平たく言えば、日本人の「無個性さ」や、全員同じ見た目や喋り方などでないと空気が読めないやつだと思われてしまう社会性のことを指しています。

そして、その文化に飲み込まれてしまうとまるで映画やドラマのエクストラ役のように自分も無個性な脇役の1人になってしまうということを2行目で表現しています。

だからこそ、「自分はこれが好きだ・嫌いだ」という意思表示をはっきりすべきだし、それをしないと何も言わずに言いなりになってしまう人形と何ら変わりはない、という歌詞に繋がっているというわけですね。

 

シュガーソングとビターステップ_1番Bメロ歌詞の意味・解釈

宵街を行く人だかりは

嬉しそうだったり 寂しそうだったり

コントラストが五線譜を飛び回り

歌とリズムになる

(出典: シュガーソングとビターステップ 作詞:田淵智也 作曲:田淵智也)

夜の街を行く人たちを見渡すと、嬉しそうな人もいれば、反対に悲しそうな人もいたりする。

そんな相反した感情がコントラスト(対比)になっている様子から、その感情たちを元に音楽は作られているということを表現しています。

これはサビの「シュガー」と「ビター」というコントラストにも繋がっていますし、田淵さんの「酸いも甘いも」というコントラストにも繋がっていきます。

なので、こうしたアップダウンを何度も経験しながら、「自分」という誰とも被らない独自の音楽(=人生)になっていくということをここの歌詞では表現していると解釈することができます。

 

シュガーソングとビターステップ_1番サビ歌詞の意味・解釈

ママレード&シュガーソング、ピーナッツ&ビターステップ

甘くて苦くて目が回りそうです

南南西を目指してパーティを続けよう

世界中を驚かせてしまう夜になる

I feel 上々 連鎖になってリフレクト

(出典: シュガーソングとビターステップ 作詞:田淵智也 作曲:田淵智也)

人生の上がり下がりの中で感じる全てが自分を作り、それが個性となって最後は花開いていくということを歌っているのがこのサビです。

まず1行目ですが、人生の酸いも甘いもをこの曲に込めたというベースの田淵さんの言葉の通りに甘いものと苦いものが歌詞には並んでいます。

そして南南西ですが、これは北北東の反対で、誰もが目指す「北極星」と逆の方向を指しています(北極星は真北を示すというよりも微妙に北からずれたところを示すので北北東にしているのでしょう)。

なので、この表現は「全員と同じところを目指してナンバーワンを取りに行くのではなく、自分だけの個性を活かしてオンリーワンになろうぜ」という曲のコンセプトを表していることが分かります。

サビ終わりは、自分の気分が上がれば、周りも気分が上がって、最終的にそのプラスの感情が自分に跳ね返ってくるという「言霊」のことを言っているようですね。

例えば、楽しい!と言っている人の周りには同じように人生を楽しんでいる人が多いというのがその「言霊」に当てはまります。

人生に対して前向きな人が1人でも増えれば、そこから同じように楽しむ人も増えていくだろうという田淵さんの思いが垣間見える歌詞ですね。

 

シュガーソングとビターステップ_2番Aメロ歌詞の意味・解釈

蓋然性合理主義の正論に揉まれて

僕らの音楽は道具に成り下がる?

こっちを向いてよ 背を向けないでよ

それは正論にならないけど

(出典: シュガーソングとビターステップ 作詞:田淵智也 作曲:田淵智也)

多分、この曲で1番意味が分からない場所だと思うので、ここは結構詳しめに解説します。

まず、「蓋然性」は「ある知識や事象の確からしさ」を表す言葉で、「合理主義」は「無駄がなく効率的かどうか」という言葉。

なので、まとめると「全く無駄がなく再現性のあるものだけを絶対に正しいものとする思想」のことを”蓋然性合理主義”と田淵さんは呼んでいます。

しかし、そんな思想の中だと、そもそも音楽というものが無くても人間は死なないからその存在が在り続ける必要を考え直さないといけないし、曲を作ったら作ったで「売れない曲は無駄」と言われてしまうので、誰もが好むような売れ線の楽曲しか作ってはいけないことになります。

だから、「僕たちの音楽はただ金を生むためだけの道具になってしまうのだろうか?」という疑問を投げかけているのです。

そして、その蓋然性合理主義の人はその質問に対して答えられず背を向けてしまいますが、そこに対して背を向けずに答えてみやがれという田淵さんの想いがここに書かれています。

正論にならないのは「確かに音楽よりももっと儲かるものとかはあるだろうけど、それでもこういう音楽を作り出すことで誰かの人生を幸せにできるということもあるんだ」という意味合いからだと思われます。

 

シュガーソングとビターステップ_2番Bメロ歌詞の意味・解釈

祭囃子のその後で

昂ったままの人 泣き出してしまう人

多分同じだろう

でも言葉にしようものなら稚拙が極まれり

(出典: シュガーソングとビターステップ 作詞:田淵智也 作曲:田淵智也)

ここは1番Bメロと同じ構成ですね。

色んな理由があって、お祭りの後にテンションが上がっている人もいれば、下がっちゃっている人もいる。

でも、そのどの感情もが言葉に上手くできるものではなく、そういった爆発的な感情がその人の個性になるので美しいという意味合いに曲のテーマを踏まえると解釈することができます。

 

シュガーソングとビターステップ_2番サビ歌詞の意味・解釈

最高だってシュガーソング 幸せってビターステップ

死ねない理由をそこに映し出せ

惜しがったって等速で明日は来ちゃうけど

脳内天気予報のアップデートを果たしたなら

(出典: シュガーソングとビターステップ 作詞:田淵智也 作曲:田淵智也)

酸いも甘いもあるのが人生で、辛いことも嬉しいことも交互にやってくる。

だからこそ、今は辛くても生きているだけでまた良いことがやってくるのだから、実は生きているだけで最高に幸せで、今のこの瞬間に自分から死んでなんかいられないという「自分に諦めを持ってしまっている人」に向けたエールにここの歌詞はなっています。

どうしたって時間の流れには抗えないのだから、毎日同じように決まって明日は来てしまうけれど、明日はもっと良くなるという自分天気予報を自分の中で出来たのであれば明日が来たってまた幸せに過ごせるじゃないかという意味合いになります。

シュガーソングとビターステップ_Cメロ歌詞の意味・解釈

someday 狂騒が息を潜めても

someday 正論に意味がなくなっても

feeling song & step 鳴らし続けることだけが

僕たちを僕たちたらしめる証明になる、QED!

(出典: シュガーソングとビターステップ 作詞:田淵智也 作曲:田淵智也)

いつかこの毎日の忙しさや感情の起伏がなくなったとしても、資本主義で金儲けが1番の正義だという正論に意味を見いだせなくなって「なぜ働いているんだろう」となったとしても、音楽を歌って踊って感じつつ、毎日をまた生き続けることで「自分らしさ」が見えてきて、その自分らしさを大切にし続けていたらきっといつか人生は上手くいくという、この曲で田淵さんがリスナーに伝えたい核となるメッセージがここのCメロには詰まっています。

QEDは数学の「ゆえに」という”証明”を表す記号ですね。なので、直前の歌詞に「証明」という言葉が使われています。

 

シュガーソングとビターステップ_大サビ歌詞の意味・解釈

ママレード&シュガーソング、ピーナッツ&ビターステップ

生きてく理由をそこに映し出せ

北北東は後方へ その距離が誇らしい

世界中を、驚かせ続けよう。

ママレード&シュガーソング、ピーナッツ&ビターステップ

甘くて苦くて目が回りそうです

南南西を目指してパーティを続けよう 世界中を驚かせてしまう夜になる

I feel 上々 連鎖になってリフレクション

goes on 一興去って一難去ってまた一興

(出典: シュガーソングとビターステップ 作詞:田淵智也 作曲:田淵智也)

大サビは1番サビと似ているものの、微妙に違う部分があるので、そこの部分を重点的に解釈していきます。

北北東からの距離が誇らしいというのは、1番サビで解釈したように「多くの人が求める一般的な理想の姿」から離れていくことで「他の誰でもない自分らしい姿になれる」という意味が込められています。

アーティストの中でも田淵さんは歌詞のセンスもライブのパフォーマンスもその見た目も、人一倍他のアーティストとは違うような個性を放っているので、そういったところからもこうした歌詞が出てくる背景になるわけですね。

後半部分は、最後の「リフレクション」の後からが今までに無い歌詞となります。

良いことの次には悪いことがあって、その次にまた良いことがあるという水と甘いの連続を最後の最後に持ってきているところが本当に上手いですね。。

曲の締めの最後に英語の歌詞が差し込まれていますが、ここは「Get your happiness, Please & your memory!」という歌詞に聞こえ、日本語訳すると「お前自身のメロディーを示して、幸せを掴みとれ!」という訳になるので、言っていることは同じです。

 

まとめ|シュガーソングとビターステップの歌詞の意味を解釈・考察

シュガーソングとビターステップの歌詞を解釈してみましたが、いかがだったでしょうか?

この曲はパッと見ただけでは歌詞で何を言っているのか分かりにくいですが、こうして細かく見ていくと曲の中で一貫している「テーマ」があることに気づきます。

他だと、[Alexandros]の『Famous Day』『For Freedom』、欅坂46の『サイレントマジョリティー』『ガラスを割れ!』など、最近売れてきたアーティストの中にはこうした「無個性に対するアンチテーゼ」の要素を含む楽曲をコンセプトにするバンドやアイドルが多く出てきているので、UNISON SQUARE GARDENもここからのさらなるヒットが期待できそうな予感がしています!

 

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シュガーソングとビターステップ [ UNISON SQUARE GARDEN ]